「モニターアームは経費で落とせるのか?」
個人事業主や中小企業の経営者にとって、気になるポイントですよね。
わたしは経営管理の仕事を15年続けており、経費処理には詳しい方だと自負しています。
・モニターアームは「消耗品費」または「工具器具備品」で経費計上可能 ・10万円未満なら一括で経費処理、10万円以上は減価償却 ・投資回収(ROI)は約3ヶ月で達成可能
この記事では、モニターアームの経費処理の方法と、投資対効果(ROI)の計算方法をお伝えします。
具体的にどのモニターアームがおすすめかは、こちらの記事で詳しく比較しています。
【モニターアームおすすめ7選|子供がいる家庭の失敗しない選び方】
モニターアームは経費で落とせる?
結論から言うと、モニターアームは経費で落とせます。
事業に必要な備品として購入するのであれば、個人事業主でも法人でも、経費として計上できます。
ただし、勘定科目や処理方法は、購入金額によって異なります。

「モニターアームって経費で落とせるの?」

「はい、事業用なら経費計上できます。ほとんどの製品は10万円未満なので一括経費処理が可能です」
10万円未満の場合
モニターアームの価格帯は、2,000円〜40,000円程度です。ほとんどの製品は10万円未満です。
10万円未満の備品は、購入した年度に一括で経費計上できます。
減価償却の必要がないため、処理がシンプルです。
10万円以上の場合
高級モニターアームでも10万円を超えることはまれですが、複数台をまとめて購入した場合は注意が必要です。
10万円以上20万円未満の備品は、「一括償却資産」として3年間で均等償却できます。
20万円以上の備品は、通常の減価償却(耐用年数に応じて償却)が必要です。
ただし、個人事業主や中小企業は**「少額減価償却資産の特例」**を利用できます。この特例を使えば、30万円未満の備品を一括で経費計上できます(年間300万円まで)。
詳しくは税理士に確認することをおすすめしますが、ほとんどの場合、モニターアームは購入年度に一括で経費処理できると考えて問題ありません。
勘定科目と仕訳の具体例
モニターアームを経費計上する際の勘定科目と、具体的な仕訳例をお伝えします。
適切な勘定科目
モニターアームの勘定科目は、以下のいずれかを使います。
「消耗品費」 10万円未満の備品で、一般的に使われる勘定科目です。事務用品や文房具と同じ扱いです。
「工具器具備品」 10万円以上の備品や、長期間使用する備品に使う勘定科目です。モニターアームは数年間使用するため、こちらを使うこともあります。
どちらを使っても税務上の問題はありません。 会社や事業の経理ルールに合わせて選んでください。
わたしの場合は、10万円未満のモニターアームを「消耗品費」で処理しています。シンプルで、他の事務用品と同じ扱いにできるためです。
| 購入金額 | 勘定科目 | 処理方法 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 消耗品費 | 購入年度に一括経費 |
| 10万円以上20万円未満 | 工具器具備品 | 一括償却資産(3年均等償却)または少額減価償却資産の特例 |
| 20万円以上30万円未満 | 工具器具備品 | 少額減価償却資産の特例(一括経費)または通常の減価償却 |
| 30万円以上 | 工具器具備品 | 通常の減価償却(耐用年数に応じて) |
具体的な仕訳例
例:Amazonベーシック シングルモニターアームを12,980円で購入した場合
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 12,980円 | 普通預金(または現金) | 12,980円 |
摘要欄には「モニターアーム購入(Amazonベーシック)」などと記載しておきます。
クレジットカードで購入した場合
クレジットカードで購入した場合は、以下のように2段階で仕訳します。
購入時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 12,980円 | 未払金 | 12,980円 |
カード引き落とし時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 未払金 | 12,980円 | 普通預金 | 12,980円 |
会計ソフトを使っている場合は、クレジットカード連携で自動処理されることが多いです。
モニターアームのROI(投資対効果)を計算してみた
経費で落とせることがわかったところで、次に気になるのは**「投資に見合う効果があるのか」**です。
経営管理15年の経験から、モニターアームのROI(投資対効果)を計算してみました。
投資額の設定
わたしがおすすめしているAmazonベーシック シングルモニターアームを基準にします。
・購入価格:12,980円 ・想定使用年数:5年(実際はそれ以上使える)
1日あたりのコストを計算すると以下です。
12,980円 ÷ 365日 ÷ 5年 = 約7円/日
さらに、1年間の使用コストは以下です。
12,980円 ÷ 5年 = 約2,600円/年
リターン(効果)の算出
モニターアーム導入によるリターンを、わたしの実体験から算出します。
①作業効率向上
モニターを最適な位置に調整できることで、以下の効率向上がありました。
・画面と目の距離が最適化され、集中力が持続 ・デスクスペースが広がり、資料を広げやすくなった ・姿勢が改善され、疲れにくくなった
控えめに見積もって、1日の作業効率が5%向上したとします。
1日8時間の作業時間として、5%は24分です。
時給2,000円で換算すると、1日あたり800円の価値が生まれます。
②整体通いの減少
わたしの場合、整体通いが月2回(10,000円/月)から月1回(5,000円/月)に減りました。
月5,000円、年間60,000円の節約です。
③その他の効果
・モニタースタンドが不要になり、デスクがスッキリ ・集中力向上による残業時間の削減 ・肩こり・首の痛みの軽減による医療費節約
これらは金額換算が難しいため、控えめに年間10,000円相当とします。
ROI計算
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 【投資】購入価格 | 12,980円 | Amazonベーシック シングルモニターアーム |
| 【投資】年間コスト | 2,596円 | 5年使用で計算 |
| 【投資】1日あたりコスト | 約7円 | 365日×5年で計算 |
| 【リターン】作業効率向上 | 192,000円/年 | 1日24分×800円×240日 |
| 【リターン】整体費用削減 | 60,000円/年 | 月2回→月1回(5,000円/回) |
| 【リターン】その他効果 | 10,000円/年 | デスク整理、集中力向上など |
| 【リターン】合計 | 262,000円/年 | |
| ROI(投資利益率) | 約9,977% | (262,000-2,596)÷2,596×100 |
| 投資回収期間 | 約3ヶ月 | 整体費用削減のみで計算した場合 |
年間投資額:約2,600円
年間リターン ・作業効率向上:800円 × 20日/月 × 12ヶ月 = 192,000円 ・整体通い減少:60,000円 ・その他効果:10,000円 ・合計:262,000円
ROI(投資利益率) (262,000円 – 2,600円) ÷ 2,600円 × 100 = 約9,977%
控えめな見積もりでも、投資額の約100倍のリターンが得られています。
作業効率向上の見積もりが甘いと感じる方もいるかもしれませんが、整体通い減少だけでも年間60,000円の節約です。
60,000円 ÷ 12,980円 = 約4.6倍
整体通い減少だけを考えても、3ヶ月以内に投資回収できる計算です。
法人導入時の稟議を通すコツ
中小企業の経営者や、会社員として導入を提案したい方に向けて、稟議を通すコツをお伝えします。
「健康投資」としてのフレーミング
モニターアームを「備品購入」として提案すると、「本当に必要?」と却下されやすいです。
**「健康投資」「生産性向上投資」**としてフレーミングすることをおすすめします。
具体的には、以下のようなストーリーで提案します。
「デスクワークによる肩こり・首の痛みが、社員の生産性低下と医療費増加の原因になっています。モニターアームを導入することで、姿勢改善による健康効果と、作業効率向上が期待できます。投資額は1人あたり約13,000円、5年使用で1日約7円です。」
ROI計算を添付する
稟議書には、先ほど計算したROIを添付してください。
**「3ヶ月で投資回収できる」**という具体的な数字があると、承認されやすくなります。
整体通いやマッサージの費用を会社が負担している場合は、その削減効果も訴求できます。
少人数からの試験導入を提案
いきなり全社導入を提案すると、予算的にハードルが高くなります。
まずは3〜5人程度の少人数で試験導入を提案してください。
「まず〇〇部門の5名で3ヶ月間試験導入し、効果を検証してから全社展開を検討したい」
このような提案であれば、初期投資を抑えられるため承認されやすいです。
試験導入で効果が実証できれば、全社展開の稟議も通りやすくなります。
導入実績・他社事例を活用する
「他社でも導入している」という情報は、稟議を通す際に有効です。
エルゴトロンやAmazonベーシックのモニターアームは、多くの企業で導入実績があります。
メーカーの公式サイトや、導入事例記事を添付すると説得力が増します。
よくある質問(FAQ)
モニターアームの経費処理に関するよくある質問にお答えします。
Q1|自宅で使うモニターアームも経費になる?
A. 在宅ワークで事業に使用するなら、経費計上できます。
個人事業主が自宅で仕事をしている場合、事業で使用する備品は経費になります。
ただし、**プライベートと事業の両方で使う場合は「家事按分」**が必要です。
例えば、1日8時間のうち6時間を仕事に使う場合、按分率は75%となり、購入価格の75%を経費計上します。
Q2|従業員の在宅ワーク用に会社が購入した場合は?
A. 会社の経費として計上できます。
在宅ワーク推進のために会社がモニターアームを購入し、従業員に貸与する場合は、会社の経費として処理できます。
勘定科目は「消耗品費」または「福利厚生費」が一般的です。
従業員への現物支給として処理する方法もありますが、その場合は従業員の給与として課税対象になる可能性があります。貸与(会社の備品を使わせる)の形式が無難です。
Q3|確定申告で注意することは?
A. 領収書・明細書の保存と、摘要の記載を忘れずに。
経費計上の際は、以下を忘れずに行ってください。
・購入時の領収書・明細書を保存する(7年間) ・会計帳簿の摘要欄に「モニターアーム購入(型番・メーカー名)」と記載する ・家事按分する場合は、按分率の根拠を記録しておく
Amazonで購入した場合は、注文履歴から領収書を発行できます。必ず保存しておいてください。
Q4|複数台まとめて購入した場合の処理は?
A. 1台ごとの単価で判断します。
例えば、5,000円のモニターアームを3台購入した場合、合計は15,000円ですが、1台あたり5,000円として処理できます。
10万円未満の基準は、1台(1単位)ごとに判断するため、まとめ買いしても一括経費処理が可能です。
ただし、同一の機能を持つセット商品(デュアルモニターアームなど)は、セット単位で判断します。
Q5|法人成りした場合、個人で買ったモニターアームはどうなる?
A. 法人に売却または現物出資する方法があります。
個人事業主から法人成りした場合、個人で購入したモニターアームを法人に移す方法は以下です。
・売却:個人から法人に時価で売却し、法人の備品として計上 ・現物出資:資本金の一部としてモニターアームを出資
金額が小さいため、実務上は法人で新たに購入し直すケースが多いです。詳しくは税理士に相談してください。
まとめ|モニターアームは「投資」として考える
この記事では、モニターアームの経費処理とROI計算についてお伝えしました。
経費処理のポイント ・モニターアームは経費で落とせる ・10万円未満なら「消耗品費」で一括経費処理 ・勘定科目は「消耗品費」または「工具器具備品」
ROI計算の結果 ・年間投資額:約2,600円(5年使用の場合) ・年間リターン:約262,000円(作業効率向上+整体費用削減+その他) ・投資回収期間:約3ヶ月
法人導入のコツ ・「健康投資」としてフレーミングする ・ROI計算を稟議書に添付する ・少人数からの試験導入を提案する
モニターアームは、単なる「備品購入」ではありません。**生産性向上と健康維持のための「投資」**です。
経営者の視点で考えれば、3ヶ月で投資回収できる備品は、導入しない理由がありません。
具体的にどの製品がおすすめかは、こちらの記事で7製品を「コスパ・実用性・家族対応」の3軸で徹底比較しています。

