「電動スタンディングデスク、経費で落とせますか?」──これは、わたしが会社で導入を検討したときに最初に調べたことです。
経営管理の仕事を15年続けてきたわたしにとって、設備投資の判断は常に「費用対効果」が基準です。在宅ワーク環境の整備費用として、スタンディングデスクは経費計上できるのか。そして、投資に見合うリターンがあるのか。
この記事では、経営管理・総務担当者の視点から、電動スタンディングデスクの導入を以下の観点で解説します。
- 経費として計上できるか?(会計処理)
- 投資対効果(ROI)はどうか?
- 従業員の健康経営への貢献
- 法人向け導入の検討ポイント
「導入したいけど、稟議が通るか不安」という担当者の方に、説得材料をお届けします。
電動スタンディングデスクは経費で落とせる?

スタンディングデスク、会社の経費で買えるんですか?個人事業主でも大丈夫?

はい、業務に使用する目的なら経費計上できます。金額によって処理方法が変わるので、詳しく解説しますね。経営管理15年の知見を活かしてお伝えします。
結論:条件を満たせば経費計上可能
電動スタンディングデスクは、業務に使用する目的であれば、経費として計上できます。ただし、金額によって会計処理が異なります。
会計処理の基本ルール:
| 取得価額 | 処理方法 | 具体例 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 消耗品費(全額経費) | SANODESK E150(約3万円) |
| 10万円以上20万円未満 | 一括償却資産(3年均等償却) | ハイエンドモデル+天板セット |
| 20万円以上 | 固定資産(耐用年数で減価償却) | 複数台まとめ購入など |
電動スタンディングデスクの価格帯は3万円〜10万円程度が主流です。多くの場合、「消耗品費」または「一括償却資産」として処理できます。
個人事業主・フリーランスの場合
在宅ワークで使用するスタンディングデスクは、業務使用割合に応じて経費計上できます。
按分計算の例:
- 週5日のうち4日を業務に使用 → 80%を経費計上
- 自宅の一室を完全に仕事部屋として使用 → 100%を経費計上
重要なのは「業務に使用している」という実態と、それを証明できる記録(作業日報、スケジュール等)を残しておくことです。
法人の場合
法人で従業員向けにスタンディングデスクを導入する場合、「福利厚生費」または「消耗品費」として処理できます。
福利厚生費として計上するポイント:
- 従業員の健康増進が目的であることを明確に
- 全従業員を対象とする(または対象範囲を合理的に設定)
- 導入記録、利用状況を文書化
投資対効果(ROI)の計算方法
「経費で落とせることはわかったけど、投資に見合うリターンはあるの?」──稟議を通す上で最も重要なポイントです。
定量的な効果
1. 生産性向上による効果
研究によると、スタンディングデスク利用者は座りっぱなしの人と比較して、集中力と生産性が約10〜15%向上するとされています。
仮に年収500万円の従業員の生産性が10%向上したと仮定すると、年間50万円相当の価値を生み出していることになります。
2. 欠勤・体調不良の減少
座りすぎによる腰痛、肩こりは、欠勤や業務効率低下の原因になります。スタンディングデスク導入により、これらの症状が軽減すれば、間接的なコスト削減につながります。
3. 医療費・整体費用の削減
従業員個人の視点では、整体やマッサージに通う頻度が減れば、年間数万円の節約になります。
ROI計算の具体例
前提条件:
- 導入コスト:60,000円(FlexiSpot E7)
- 使用期間:5年
- 生産性向上効果:年間5万円相当(控えめな見積もり)
計算:5年間の効果=50,000×5=250,000円5年間の効果=50,000×5=250,000円ROI=250,000−60,00060,000×100=316.7%ROI=60,000250,000−60,000×100=316.7%
控えめに見積もっても、5年間で投資額の3倍以上のリターンが期待できます。
| 項目 | 金額・数値 |
|---|---|
| 導入コスト(FlexiSpot E7) | 60,000円 |
| 使用期間 | 5年 |
| 年間生産性向上効果(控えめ試算) | 50,000円 |
| 5年間の効果合計 | 250,000円 |
| 投資回収期間 | 約1.2年 |
| 5年間ROI | 316.7% |
健康経営への貢献
健康経営とは?
健康経営とは、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。経済産業省が推進しており、「健康経営優良法人認定制度」も設けられています。
スタンディングデスクの導入は、健康経営の取り組みとして以下のメリットがあります。
健康経営におけるスタンディングデスクの位置づけ:
- 座りすぎ対策としての具体的施策
- 従業員の健康意識向上のきっかけ
- 働きやすい職場環境のアピール材料
採用・定着への効果
「従業員の健康を大切にする会社」というイメージは、採用活動や人材定着にプラスの影響を与えます。
特にZ世代を中心に、「働く環境」を重視する傾向が強まっています。スタンディングデスクのあるオフィスは、「健康に配慮している会社」という印象を与えます。
稟議書への記載例
記載ポイント:
- 導入目的:従業員の健康増進、生産性向上
- 期待効果:座りすぎによる健康リスク軽減、集中力向上
- 費用対効果:5年間ROI 300%以上
- 健康経営への貢献:具体的施策としてアピール可能
法人向け導入の検討ポイント
導入形態の選択
法人で導入する場合、以下の形態が考えられます。
1. 全従業員に一斉導入
- メリット:公平性が確保される、ボリュームディスカウントの可能性
- デメリット:初期コストが大きい、スペースの確保が必要
2. 希望者のみへの導入
- メリット:コスト抑制、実際に使いたい人に行き渡る
- デメリット:公平性の問題、「なぜあの人だけ?」という不満
3. 共有スペースに設置
- メリット:初期コスト最小、試験的導入に最適
- デメリット:利用機会の偏り、予約管理が必要
わたしの推奨は「3. 共有スペースに設置」からスタートし、効果を検証した上で「2. 希望者への導入」に移行するステップです。
| 導入形態 | 初期コスト | 公平性 | 運用負荷 | 推奨度 |
|---|---|---|---|---|
| 全従業員に一斉導入 | 高 | ◎ | 中 | △ |
| 希望者のみへの導入 | 中 | ○ | 中 | ○ |
| 共有スペースに設置 | 低 | △ | 低 | ◎(初期推奨) |
製品選定のポイント
法人導入で重視すべきスペック:
- 耐久性:毎日複数人が使用しても壊れない
- 保証期間:最低5年、できれば7年以上
- メンテナンス:部品交換やサポート体制
- 耐荷重:100kg以上(複数機器の搭載を想定)
おすすめ機種:
- FlexiSpot E7:7年保証、耐荷重125kg、法人導入実績豊富
- FlexiSpot E7 Pro:10年保証、耐荷重150kg、最高クラスの耐久性
従業員への説明・教育
導入後に「使われないデスク」にならないよう、以下の取り組みが重要です。
導入時に伝えるべきこと:
- なぜスタンディングデスクを導入したか(健康経営の観点)
- 正しい使い方(高さ調整、立ち時間の目安)
- 無理に使う必要はない(選択の自由を尊重)
「強制」ではなく「選択肢を増やす」というスタンスが、導入成功のカギです。
まとめ
電動スタンディングデスクの法人導入について、経営管理の視点から解説しました。
会計処理のポイント:
- 10万円未満:消耗品費として全額経費
- 10万円以上20万円未満:一括償却資産
- 法人は「福利厚生費」としても計上可能
投資対効果:
- 生産性向上効果:年間5〜50万円相当(試算による)
- 5年間ROI:300%以上(控えめ見積もり)
- 欠勤・医療費削減による間接効果も期待
健康経営への貢献:
- 座りすぎ対策の具体的施策
- 採用・定着へのプラス効果
- 「従業員を大切にする会社」のアピール材料
導入ステップの推奨:
- 共有スペースに1〜2台設置(試験導入)
- 効果検証と従業員フィードバック収集
- 希望者への拡大導入
経費として落とせて、投資対効果も高く、健康経営にも貢献する──電動スタンディングデスクは、現代のオフィスに欠かせない設備投資です。
「どの機種を選べばいいか」については、7機種を徹底比較した詳細記事を参考にしてください。
▼電動スタンディングデスクおすすめ7選の詳細記事はこちら 【電動スタンディングデスクおすすめ7選|子供がいる家庭でも安心な選び方】

