「災害が起きたら、会社はどうなるのか」。経営者やマネージャーなら、一度は考えたことがあるはずです。しかし、家庭のBCP(事業継続計画)について真剣に考えている人は少ないのではないでしょうか。この記事では、経営管理15年の経験を活かし、家庭におけるBCP設計と防災投資のROI分析をお伝えします。
この記事で分かること:
- 家庭にBCP設計が必要な理由
- リスク発生時の損失コスト計算方法
- 防災投資のROI分析フレームワーク
- 経営視点での投資判断プロセス
それでは見ていきましょう。
家庭のBCP設計の必要性
企業経営においてBCP(事業継続計画)は常識になりました。しかし、同じ考え方を家庭に適用している人は、まだ少数派です。経営管理の視点から、家庭のBCP設計がなぜ必要なのかを解説します。

「会社のBCPは真剣に考えているのに、家庭のことは後回しにしていました…」

「その矛盾、わたしも感じていました。でも、会社で使っているフレームワークをそのまま家庭に適用できるんです。具体的な方法、この後お話ししますね」
企業BCPと家庭BCPの共通点
BCPとは、災害や緊急事態が発生した際に、事業を継続または早期復旧するための計画です。企業では当たり前に策定されていますが、この考え方は家庭にも完全に適用できます。
企業BCPの基本要素を家庭に置き換えると、以下のようになります。
重要業務の特定 → 家族の安全確保 企業では「止められない業務」を特定します。家庭では「家族の命と健康を守ること」が最重要業務です。
リスクの洗い出し → 災害リスクの把握 企業では地震、火災、システム障害などのリスクを洗い出します。家庭でも、地域特有の災害リスク(地震、水害、土砂災害など)を把握する必要があります。
対策の策定 → 防災準備と避難計画 企業ではバックアップ体制や代替拠点を準備します。家庭では、防災セットの準備、避難場所の確認、家族との連絡方法の取り決めが対策になります。
訓練と見直し → 定期的な確認と更新 企業では定期的に訓練を行い、計画を見直します。家庭でも、年1回程度の防災セット確認と避難訓練が必要です。
経営者・管理職こそ家庭BCPを
経営者や管理職は、会社のBCPには熱心に取り組みます。しかし、自分の家庭のBCPは後回しにしがちです。
これは大きな矛盾です。会社を守ることと、家族を守ること。どちらが大切かと問われれば、多くの人は「家族」と答えるでしょう。にもかかわらず、会社のリスク管理には時間とお金をかけ、家庭のリスク管理は「そのうち」で済ませている。
経営管理の仕事を15年続けてきて、この矛盾に気づいた時、わたしは家庭のBCP設計を本格的に始めました。会社で使っているフレームワークを、そのまま家庭に適用したのです。
リスク発生時の損失コスト計算
BCPを策定する際、最初に行うのは「リスク発生時の損失コスト」の算出です。これを家庭に適用してみましょう。
直接的な損失コスト
災害が発生した場合、家庭にはどのような損失が発生するでしょうか。まず、直接的な損失コストを計算します。
住居の損害 地震や水害で住居が損壊した場合、修繕費用や建て替え費用が発生します。火災保険や地震保険でカバーできる部分もありますが、全額補償されるとは限りません。仮に自己負担が発生した場合、数百万円から数千万円の損失になります。
家財の損害 家具、家電、衣類などの家財が損壊した場合の損失です。一般的な4人家族の家財を全て買い直すと、300〜500万円程度かかると言われています。
避難生活のコスト 自宅に住めなくなった場合、仮住まいの費用が発生します。ホテルやウィークリーマンションに1ヶ月滞在すると、20〜50万円程度。これが数ヶ月続く可能性もあります。
間接的な損失コスト
直接的な損失に加えて、間接的な損失も考慮する必要があります。
収入の減少 災害により仕事ができなくなった場合、収入が減少します。会社員であれば有給休暇で対応できますが、自営業者やフリーランスは収入がゼロになる可能性もあります。
健康への影響 避難生活のストレスや、不衛生な環境での生活は、健康に悪影響を与えます。医療費の増加だけでなく、長期的な健康被害につながる可能性もあります。
家族関係への影響 災害時のストレスは、家族関係にも影響します。子どもの心理的ケア、夫婦間のコミュニケーション不全など、金銭では測れない損失も発生します。
これらを合計すると、大規模災害時の家庭の損失コストは、数百万円から数千万円に達する可能性があります。
対策投資のROI分析
損失コストが把握できたら、次は対策投資のROI(投資対効果)を分析します。
防災投資の費用対効果フレームワーク
ROIを計算するためのフレームワークを紹介します。
ROI = (リスク軽減効果 × リスク発生確率) ÷ 投資コスト
このフレームワークを防災セットに適用してみましょう。
投資コスト HIH防災セット36点(約13,000円)× 4人分 = 約52,000円 5年間使用と仮定すると、年間コストは約10,400円(月額約870円)
リスク軽減効果 防災セットがあることで軽減できる損失を試算します。
- 避難初期の食料・水の確保:約10,000円相当
- 適切な装備による健康被害の軽減:約50,000円相当(医療費削減)
- 精神的安心感による判断力維持:プライスレス(仮に30,000円と設定)
- 合計:約90,000円相当のリスク軽減効果
リスク発生確率 内閣府の発表によると、今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率は、首都圏で約70%、東海地方で約80%とされています。年間に換算すると約2.3〜2.7%。ここでは2.5%と仮定します。
ROI計算 (90,000円 × 2.5%) ÷ 10,400円 = 0.22
ROIが0.22ということは、投資額の22%相当のリスク軽減効果が毎年得られるということです。一般的な投資商品と比較しても、決して悪くない数字です。
| 項目 | 内容 | 金額・数値 |
|---|---|---|
| 投資コスト | ||
| 防災セット(4人分) | HIH36点×4 | 52,000円 |
| 使用期間 | 5年間 | – |
| 年間コスト | 52,000円÷5年 | 10,400円 |
| 月額コスト | 10,400円÷12ヶ月 | 約870円 |
| リスク軽減効果 | ||
| 避難初期の食料・水確保 | 3日分相当 | 10,000円 |
| 健康被害の軽減 | 医療費削減 | 50,000円 |
| 精神的安心感 | 判断力維持 | 30,000円 |
| 合計リスク軽減効果 | 90,000円 | |
| ROI計算 | ||
| リスク発生確率(年間) | 震度6弱以上 | 2.5% |
| 期待リスク軽減額 | 90,000円×2.5% | 2,250円 |
| ROI | 2,250円÷10,400円 | 約22% |
「保険」としての防災投資
ただし、上記の計算には限界があります。防災投資の本質は「ROI」ではなく「保険」だからです。
火災保険や生命保険に加入する際、「ROIが何%か」を計算する人は少ないでしょう。保険は「万が一の時に備える」ためのものであり、ROIで判断するものではありません。
防災投資も同じです。年間1万円程度の投資で、「万が一の時に家族を守れる」という安心感が得られる。これは、ROI計算では測れない価値です。
経営管理の視点で言えば、防災投資は「リスクヘッジのための固定費」と位置づけるべきです。毎月1,000円以下で家族の安全を守れるなら、これは極めて合理的な投資判断と言えます。
投資判断の実例と結論
最後に、わたし自身の投資判断プロセスと結論を共有します。
わたしの投資判断プロセス
経営管理者として、わたしは以下のプロセスで防災投資を判断しました。
ステップ1:リスクの特定 住んでいる地域の災害リスクを調査。地震リスクが高いことを確認。
ステップ2:現状の把握 既存の防災準備を確認。結果、ほぼ何も準備できていないことが判明。
ステップ3:必要な対策の洗い出し 最低限必要な防災準備をリストアップ。防災セット、避難場所の確認、家族との連絡方法の取り決め。
ステップ4:投資対効果の試算 上記のROI分析を実施。年間1万円程度の投資で、相応のリスク軽減効果が得られることを確認。
ステップ5:商品選定 複数の防災セットを比較検討。価格、内容、口コミ、開発背景などを総合的に評価。
ステップ6:投資実行 HIH防災セットを4人分購入。合計約52,000円の投資。
結論:防災投資は「経営判断」である
わたしの結論は、「防災投資は感情ではなく経営判断で行うべき」ということです。
「怖いから備える」「不安だから買う」という感情的な判断では、適切な投資額や商品選定ができません。冷静にリスクを分析し、費用対効果を計算し、合理的に判断する。これが、経営管理者としての防災投資の在り方です。
その結果として、わたしはHIH防災セットを選びました。震災経験者が開発に携わった信頼性、必要十分な内容、適正な価格。経営視点で見ても、最もバランスの取れた選択肢でした。
| この記事で学べること | Select記事で学べること | 相乗効果 |
|---|---|---|
| 家庭BCPの設計フレームワーク | 具体的な防災セットの選び方 | 計画から実行まで一貫した判断が可能 |
| 損失コストの計算方法 | 価格帯別おすすめ比較 | 適正な投資額の判断材料になる |
| ROI分析の考え方 | HIHセットの詳細スペック | 投資対効果を具体的に検証できる |
| 経営視点での投資判断 | 購入後の運用方法 | 投資後の継続管理まで設計できる |
ROI計算の結果、最適解はHIH防災セットでした。経営視点での詳細なスペック比較と投資判断プロセスは▶失敗しないHIH防災セットの選び方|経営管理者が正直レビューにまとめています。
まとめ
家庭のBCP設計は、企業経営と同じフレームワークで考えることができます。リスクを特定し、損失コストを計算し、対策投資のROIを分析する。このプロセスを経ることで、感情ではなく合理的な判断で防災投資ができます。
この記事の重要ポイント:
- 企業BCPの考え方は家庭にも完全に適用できる
- 災害時の損失コストは数百万円から数千万円に達する可能性
- 防災投資のROIは年間約22%相当のリスク軽減効果
- 防災投資は「保険」として位置づけ、固定費として計上すべき
- 月額1,000円以下で家族の安全を守れるのは合理的な投資
- 感情ではなく経営判断として防災投資を行う
経営者・管理職の皆さん、会社のBCPと同じ熱量で、家庭のBCPにも取り組んでみてください。

